2008-01-29から1日間の記事一覧

@自宅

おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に 墨染の袖 (おほけなく うきよのたみに おほふかな わがたつそまに すみぞめのそで) 前大僧正慈円 「身の程にすぎたことだが、つらいこの世に生きる人々におおいをかけたい。比叡山に住み始めてから身につ…

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み吉野の 山の秋風 小夜ふけて ふるさと寒く 衣うつなり (みよしのの やまのあきかぜ さよふけて ふるさとさむく ころもうつなり) 参議雅経 「吉野の山の秋風が吹き下ろし、夜も更けて、かつての都、吉野の里からは寒々とした衣をうつ音が聞こえてくること…

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世の中は 常にもがもな 渚漕ぐ あまの小舟を 綱手かなしも (よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ あまのをぶねの つなでかなしも) 鎌倉右大臣 「この世の中が永遠に変わらないものであって欲しいなぁ。漁師が小舟を綱で引く景色にしみじみと心が動かされ…

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わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く間もなし (わがそでは しほひにみえぬ おきのいしの ひとこそしらね かわくまもなし) 二条院讃岐 「わたしの袖は、引き潮の時にも見えない海中の石のように誰にも知られず、恋の涙で乾く暇もない。 沖の…

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きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣片敷き ひとりかも寝む (きりぎりす なくやしもよの さむしろに ころもかたしき ひとりかもねむ) 後京極摂政前太政大臣 「コオロギが鳴く 霜夜の寒々としたむしろの上、自分の方袖を敷いてわびしく寝るのだろうか。 …